骨董舎

今だからこそ出来る古美術との対話

かの有名な魯山人の器だったのです

箱の蓋を見るとすぐに答えがわかりました。
箱書には「備前 旅枕 花入 ロ」と入っていたのです。

この名品の作者は、有名な北大路魯山人だったのです。

北大路魯山人を知らない方もいらっしゃるかもしれませんので、
簡単に略歴をご紹介いたします。

北大路 魯山人(きたおおじ ろさんじん)、1883年〈明治16年〉3月23日 – 1959年〈昭和34年〉12月21日)は、日本の芸術家。本名は北大路 房次郎(きたおおじ ふさじろう)。

陶芸家・篆刻家・料理研究家・書家・画家。京都生。名は房次郎、魯山人は号。日本画家を志してその費用を書・篆刻で得、やがてそれを本業とする。大正8年大雅堂美術店を開き、10年に美食倶楽部を、14年には星岡茶寮を営み、料理に適した食器を求めて昭和の初めから作陶を試みる。昭和11年以降は陶芸に専心。多種の技法に通じ、様々な古陶を再現しつつ自由な作風を示した。昭和34年(1959)歿、76才

=Wikipedia・コトバンク

北大路魯山人の名品は箱も違う

魯山人の作品は20〜30万点作られたと言われていますが、その中でも出来の良いものと不出来のものというのが中にはあるようです。晩年の良い作品の箱は「友斎箱」といい京都の名工である指物師「前田友斎」が制作した箱を使っています。
この備前の花器は、前田友斎の箱で、その証として箱の裏に焼印で「友斎」と入っています。

備前花器の箱の裏面には、友斎印が入っています。

様々な作品を世に送り出してきた魯山人は美食家としても有名なので、食事の際はきっとこの器を使って舌と目で楽しんでいたのでしょう。
花を生けたり、酒を酌み交わしたり日常生活の様々なシーンを華やかに着飾り彩ることが出来る器たち。誰になんと言われようが、自身の美意識に惑うことなく器を楽しむことを追求した北大路魯山人のような生き方はできないかもしれませんが、皆様も古美術品を眺める以外にも、使って味わう事を楽しんでみてはいかがでしょう?

このブログの商品は全て骨董舎にて販売しております。
ぜひ、お手にとって北大路魯山人の作品をご覧下さい。

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