骨董舎

古池や~ケロケロ 主人公は?

 

 かえるの合唱   作詞:岡本敏明 / 作曲:ドイツ民謡

かえるのうたが 
きこえてくるよ
クヮクヮクヮクヮ 
ケケケケ ケケケケ クヮクヮクヮ

「かえるの合唱」は懐かしい童謡ですね。 

蛙は子供達に人気があります。アニメやお伽噺によく登場しています。
昔はかわずといわれていました。

「古池や蛙飛び込む水の音」芭蕉の句はご存じでしょう? 
「やせ蛙まけるな一茶これにあり」小林一茶も詠んでいました。
鳥獣戯画のユーモラスな蛙たちが浮かんできますね。

身近な生き物・カエル

人々の身近な存在である蛙は、浮世絵や絵画、工芸美術品の題材として取り上げられてきました。図案に登場する雨蛙はまん丸お目々の小型種(体調約2.5~4cm、体重は100円硬貨くらい)、「かわいい!」のひと言。

平安時代中期の能書家である小野道風の絵にも柳に何度も飛びつこうとする雨蛙が登場します。道風が雨の中、柳の葉に掴まりたくて成功するまで挑戦し続ける小蛙に、努力という人の道を教えられる逸話です。

西洋のグリム童話では魔法使いに蛙の姿に変えられた王子様のお話があります。わがままお姫様とのダブルキャストです。

日本では江戸後期の読本に怪盗・地雷也(じらいや)という義賊・忍術使いが大きな蝦蟇(がまがえる)に乗り活躍するお話がありました。トトロには牛蛙サイズが出演していましたね。

現在では「かえる」という言葉を「無事帰る」と掛けてお守り札で人気を博している有名神社があります。

蓮と一緒にデザインされる蛙ですが、何か意味があるのでしょうか?

骨董舎にも、蛙を題材として作品が何点かありますが、高確率で蓮と一緒に形作られています。よく見る風景だからかもしれませんが、仏様と関わり深い蓮と一緒にすることで、何か特別な意味があるのかもしれませんね。

蓮に蛙と蟹図伏せ香炉

蓮に蛙と蟹図伏せ香炉


骨董舎の蛙たちに会いにきてください

蛙の根付が付いた印籠

平櫛田中 蛙文鎮

ドーム 蛙置物

アールヌーボー期のガラス製品には、身の回りにある昆虫や花など自然を意匠とした作品が多くあります。このドームの作品もその一つです。
ガラスの粉粒を型に詰めて焼き上げるパート・ド・ヴェールという特殊な技法で作られています。

蛙の歌でもう一曲、幻想的で素敵なのがあります。イメージしてください

♪「蛙の笛」 作詞:斎藤信夫、作曲:海沼 実

  月夜の 田んぼで コロロコロロ
  コロロコロコロ 鳴る笛は
  あれはね あれはね
  あれは蛙の 銀の笛
  ささ 銀の笛

ゲコゲコではなくコロロと鳴く蛙はシュレーゲル青蛙か河鹿蛙がモデルだそうです。ひょうきん者の蛙をお家で眺めてみませんか?

最後までお読みいただきありがとうございます。
#骨董舎のお留守番でした。

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